マインドマップ Day 5

 

みなさん、こんにちは。キネマ翻訳倶楽部SCHOOL広報担当で字幕翻訳家の山名です!

さて今回は、「字幕翻訳に関する2つの誤解」をテーマに記事を書いていきたいと思います。

字幕翻訳というお仕事について、よくこのような質問を受けます。

①「字幕翻訳者にはネイティブ並みの英語力が必要ですか?」②「言葉のセンスが必要ですか?」

でも実はこれって、誤解なんです。先にお伝えしておくと、字幕翻訳者にかぎらず、翻訳というお仕事をしていれば、当然英語(外国語)を解釈する力は必要です。このことを踏まえ、まずは質問①についてお答えしたいと思います。実務系の翻訳の場合、ドキュメントがあって、それを翻訳していくイメージですよね。でも字幕翻訳の場合、翻訳者さんはどうやって訳しているんだろう?会話を聞き取って、字幕にしているのかな?だとすると、ネイティブ並みの英語力がないと無理じゃないかな。。と疑問を持たれる方が意外と多くいらっしゃいます。でも、字幕翻訳の場合でも、スクリプト(台本)があるので、一から自分で聞き起こして字幕を作っているわけではありません。分からない言葉があれば辞書を調べられますし、英文を理解して訳すことができれば問題ありません。なので、「ネイティブ並みの英語力が必要」というのは誤解なのです。

次に質問②について。言葉のセンスが必要かどうかということなのですが、そんなことはありません。捻ってあったり、飾ってあったり、みんなが驚くような表現である必要はないのです。また、捻りをきかせすぎたり、言葉を飾りすぎたりしては、理解するまでに時間がかかってしまいます。字幕というのは、パッと出てパッと消えてしまうものなので、むしろパッと見てすぐに理解できる表現でなければいけません。ですので、「言葉のセンスが必要」というのも誤解です。それよりも、限られた文字数の中でセリフの意図を伝えなければならないので、「言葉としっかり向き合う」ことが非常に大事になのです。

こちらのYouTube動画でさらに詳しい内容をお話ししています。ぜひご覧ください!

https://www.youtube.com/watch?v=IigJAg0jLHo&t=4s