みなさん、こんにちは。キネマ翻訳倶楽部SCHOOL広報担当で字幕翻訳家の山名です!
さて今回は、「映像作品を構成する3つの要素」をテーマに記事を書いていきたいと思います。
映像作品を構成する3つの要素は、①画(映像)、②音(音楽・環境音)そして、、、あと1つは何だと思いますか?みなさんは何を思い浮かべましたか?さて、3つ目の要素。それは、”③言葉”です。言葉には、セリフや画面上の文字情報が含まれますが、セリフは音の一部、文字情報は画の一部だと考えられます。
それでは、上に挙げた3つの要素のうち、作品の魅力を伝えるのはどれでしょう?私は圧倒的に、”言葉”だと思います。映像作品をみて感動するのは、見事な演技に感動するシーン、表情や仕草だけで伝えるシーン、BGMが盛り上げるシーンなどがあると思いますが、人は、演技だけに感動するのではなく、実はその時に話している言葉にも感動しているのです。そしてサイレント映画やパントマイムのような、表情や仕草だけで伝えるシーンであっても、言葉で紡がれたストーリーがあるから感動するのです。クラシックのサイレント映画では、作品の中ではセリフはしゃべられませんが、文字情報としてこういうストーリーがある、ということが伝えられていましたので、ここでも言葉が大事な役割を担っていました。BGMで盛り上がるシーンでは、音楽だけで感動したり、盛り上がっているのではなく、そこに至るまでに言葉で伝えられたストーリーが伏線となっているから感動を呼ぶシーンになっているのです。
このように考えていくと、やはり作品の魅力を伝える一番の要素は、『言葉』だということが分かります。これは、字幕翻訳に携わっている方にはぜひ知っておいていただきたいことです。字幕は極めて重要な役割を担っています。そして字幕翻訳者は作品の魅力を伝える字幕を作る重要な役割を担っている、ということを肝に銘じて翻訳に携わっていただきたいと思っています。
こちらのYouTube動画でさらに詳しい内容をお話ししています。ぜひご覧ください!
https://www.youtube.com/watch?v=UMjnKDZhQEo