前回は少し長めの字幕を扱いましたが、いかがでしたか?
第1回、第2回の講義で、字幕翻訳というものが感覚的につかめてきているのではないでしょうか?
では、第3回の講義を始めたいと思います。
テーマは[字幕翻訳 演習編]です。
前回は少し長めのセリフも扱いましたね。
だいぶコツが分かってきたのではないでしょうか?
[受講生]
そうですね。
ただ、少し分かったぶん、難しさも知ったような気もしますが…。
どうやったら先生のような字幕が書けるようになるのでしょう?
[講師]
難しさを知ったのはとてもいいことですよ。
あとは、対処方法を知れば、いい字幕を書けるようになります。
ここから先は、やはり数をこなすしかありません。
当然ながら、私も最初から上手な字幕が書けたわけではありません。
いろいろと悩んで悩んで言葉と格闘していたら、いつの間にかできるようになったというのが正直なところです。
前回の最後でも言いましたが、今回からは“この字幕がベスト”と思われるところまで自分で字幕を練り込んでいきましょう。
心の準備はいいですか?
では、始めましょう
今回扱うのは、あるミステリードラマのワンシーンです。
殺された若い女性の死体がバーの駐車場で発見され、そのバーの店長に刑事が質問します。
刑事は男性で、店長は女性です。
刑事: ① Have you seen that man before?(2秒=8文字)
※that manは第一発見者のことです
店長: ② Never.(1秒=4文字)
刑事: ③ When did he arrive this evening?(2秒=8文字)
店長: ④ Early on. He was waiting for her.(3秒=12文字)
刑事: ⑤ Who?(1秒=4文字)
店長: ⑥ Her! The dead girl.(2秒=8文字)
刑事: ⑦ He had a date with the victim?(2秒=8文字)
店長: ⑧ Well, that’s what he told me.(2秒=8文字)
刑事: ⑨ What else did he tell you?(1.5秒=6文字)
店長: ⑩ Not a lot. Bit shy.(2.5秒=10文字)
さて…、ここまで読んでいただいたあなた、この字幕翻訳に挑戦してみませんか?
第1~2回の講義でだいぶ感覚はつかんでいるはずですので、あとは実践あるのみです。
挑戦したい方は、下記のフォームに字幕を直接ご記入いただき、送信してください。
字幕を送信していただいた方全員に、字幕翻訳の基礎について記載したテキストを差し上げます。
お送りいただいた字幕につきましては、全て私のほうでチェックしてアドバイスをいたします(もちろん無料です)。
では、皆さんの字幕をお待ちしております。
キネマ翻訳倶楽部 SCHOOL代表 三村拓史
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※刑事と店長の会話に丁寧語は不要です。
※字幕の文字数は制限字数プラス1~2文字程度であれば可とします。
※?や!などの記号は文字数には含めません。
※コメント等がある場合は、テキストエリアに自由に記入してください。